建設業者支援

建設業に強い!

税理士・行政書士・社労士が 「税務」「会計」「許可申請」「労務」までフルサポートします。

建設業では、建設業特有の会計・税務処理の知識が必要な税理士業務と建設業許可申請、更新手続きの知識が必要になる行政書士業務、すべての建設業許可業者に加入が求められる社会保険労務士業務が密接な関係にあります。
そのため、行政書士資格を持つ税理士や社会保険労務士が在籍している事務所に依頼し、すべての業務をワンストップで請け負ってもらうことがとても重要です。
石田雄二税理士事務所は、建設業の会計・税務から建設業許可申請、社会保険・労働保険手続きまでトータルサポートさせていただきます。

建設業のみなさま

こんなお悩みありませんか?

 ・建設業許可関連の手続きって何?

 ・経営事項審査の評価を上げるには?

 ・個人事業から法人成りの時期は?

 ・従業員と外注の違いは?

そのお悩み、
石田雄二税理士事務所が解決いたします!

「税務」「会計」「許可申請」「労務」までフルサポートします。

お問い合わせ

サポート内容(建設業パック)

建設業許可申請

建設業許可申請は行政書士の独占業務になります。ですが、行政書士なら誰でも良いというわけではありません。
建設業許可申請はできるけれども、経営事項審査は対応したことがないという行政書士は多くいます。
行政書士の中にも医者と同じように、それぞれ得意分野があります。
行政書士に申請の代行を依頼する場合は、当社のように建設業許可に精通している行政書士に依頼しましょう。

経営審査サポート

経営事項審査の中に経営状況の分析があり、企業を会計的な立場から点数化していきます。
売上や利益だけでなく、一つ一つの経理処理の仕方によって点数が変わってくることもありますので、正しい会計知識を持ち、建設業に特化した経営分析ノウハウを有する行政書士に依頼しましょう。

税務調査対応

建設業は昔から伝統的に不正発見割合の高い業種とされ、税務調査リスクが他の業種に比べて高いと言えます。
会計も工事原価管理が求められ、本質的に他の業種に比べてマネジメントの難易度は高い業種です。
そんな中、現場仕事が中心のお仕事なので、証憑書類も十分に保存できていないケースも多く、普段からしっかりとした会計制度を確立しておかなければ、いざ税務調査が入った際は大変です!
創業25年を超える当事務所では、建設業での税務調査に豊富な実績を有しておりますので、安心してご依頼いただけます。

資金調達サポート

建設業では、1年間を通じて数多くの工事案件を抱えることから、他の業種と比較して資金繰りの先読みが難しく、一方で過去の実績が時として全く参考にならない等、金融機関からは、やや「取り組み難し」と目されている側面があります。つまり、資金調達の難易度は高いのです。
そんな中、当事務所では「中小企業の財務部長」を標榜しており、これまでに創業企業から中堅企業に至るまで数多くの資金調達の支援実績を有しておりますので、安心してご依頼いただけます。

石田雄二税理士事務所が選ばれる4つのポイント

許可申請までフルサポート

税理士・行政書士・社会保険労務士が在籍しているため、建設業許可を取得したり、税務や労務で注意すべきポイントも総合的にアドバイスすることができます。 

社会保険・労災保険の特別加入まで対応

当事務所には社会保険労務士も在籍しておりますので、社会保険や労働保険(労災・雇用)の手続きまでワンストップでご提供することが可能です。

建設業の税務調査に強い

伝統的に不正発見割合の高い建設業の税務調査ではありますが、正しい知識を持って会計処理を行っていれば何も心配は要りません。
当事務所は創業25年を超える歴史を有し、建設業での税務調査に豊富な実績を有しておりますので、安心してご依頼いただけます。

資金繰りから金融機関の融資までフルサポート

創業企業から中堅企業に至るまで、難易度の高い融資案件も含めて数多くの資金調達支援実績を有しています。
また、補助金や助成金の獲得に強いのも当事務所の特徴です。

お問い合わせ

建設業者支援 支援費用

会社設立と同時に建設業許可を取得される場合

通常料金(会社設立費用)

会社設立に必要な費用

ご自身で会社を設立する場合

支払先内容費用
公証人役場公証人役場での定款認証時の公証人手数料52,000円
公証人役場定款認証時の収入印紙代40,000円
法務局設立登記時の登録免許税150,000円
専門家会社設立手続き代行手数料0円

費用合計 242,000円

当社にご依頼いただく場合、下記の料金で対応可能です!

セット価格(会社設立費用)

当社にご依頼いただいて会社を設立する場合

※他のサービス(税務顧問サービス)を一緒にご契約いただいた場合

支払先内容費用
公証人役場公証人役場での定款認証時の公証人手数料50,000円
公証人役場定款認証時の収入印紙代0円
<電子定款認証の利用により0円に!>
法務局定款の謄本交付手数料2,000円
法務局設立登記時の登録免許税150,000円
当事務所会社設立代行手数料0円

費用合計 202,000円
※以上は実費として発生する費用です。
※以上の費用以外に、資本金・印鑑作成代・印鑑証明書発行代等の実費が発生します。

\ご自身で設立されるより4万円安く設立が可能です!/

許可申請代行の割引について

 建設業許可申請代行(新規)

145,000円(税抜き)

 建設業許可申請代行(新規)

140,000円(税抜き)

決算変更届

通常料金税務顧問契約とのセット価格(値引き後)
38,000円(税抜き)35,000円(税抜き)

※料金は3業種までの価格です。
※国土交通大臣許可、特定建設業許可の場合は別途見積りいたします。

建設業許可「更新」申請代行

通常料金税務顧問契約とのセット価格(値引き後)
90,000円(税抜き)70,000円(税抜き)

※料金は県知事・一般建設業許可の場合です。

お問い合わせ

そもそも建設業とは?

建設業とは、元請、下請その他いかなる名義をもってするかを問わず、建設工事の完成を請負うことをいいます。「建設工事」とは、土木建築に関する工事で、29業種に分かれています。
「請負」とは、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して 報酬を与えることを約する契約です。
なお、以下は「建設工事」に該当しません。
測量、地質調査及びボーリング工事(さく井工事は除く)
土砂、資材等の運搬
除草工事、樹木剪定、清掃、管理等業務

建設業については、一品受注生産であるため発注者があらかじめ品質を確認できないこと、不適正な施工があったとしても完全に修復するのが困難であること、完成後には暇疵の有無を確認することが困難であること、長期間、不特定多数の人に使用されること等の建設生産物の特性に加え、その施工については、総合組立生産であることから様々な材料、資機材、施工方法及び工程等を総合的にマネージメントする必要があること、現地屋外生産であることから様々な地理的、地形条件の下で、日々変化する気象条件等に対処する必要があること、労働集約型生産であり、下請業者を含めた様々な技能を持った多数の作業員を使って作り出すといった特性があることから、建設業者はこれら建設業の特性を総合的にマネージメントする能力を有している必要があります。
特に工事現場においては、建設業者の組織として有する能力と施工管理者である技術者の個人として有する能力が相まって発揮されることにより、はじめて適正な建設工事の施工が可能となるということができます。
そのようなことから、建設業に関しては、建設業法により、施工能力、資力、信用がある者に限りその営業を認める許可制度や工事現場への主任技術者等の配置をはじめとする各種の業務規制が定められています。

建設工事業の経営特質

1 受注生産が主体
 一般の製造業は、特殊な物を除けば見込み生産的な要素が強い。これに対し、建設業は請負受注生産であることが第1の特質としてあげられる。一時隆盛を極めた建売住宅およびマンションなどのような集合住宅では見込的要素もないではないが、これも最近では顧客の好みが個性化して、建売ならぬ売建住宅とか、マンションでも内部の造作は個別ニーズに大幅に応ずるなどの差別化が図られており、基本的に受注生産であるといえる。このため中長期経営計画を策定して年間必要売上高を目標に持ってもその時の社会情勢、景気の好不況など外的環境条件に左右されやすく、弾力性に欠ける点が多いのが悩みとなる。建設工事業が常に受け身の産業といわれるゆえんがここにある。
2 個別原価計算が必要
 販売業のみならず製造業でも中小企業では、場合により全体を一本化した総合原価の把握だけで企業経理は充分な場合が多い。しかし、建設工事業では、工事の件名ごとの個別原価計算方式によりその工事ごとの損益の把握を行わなければ管理ができにくく、かつ、問題点の把握もしがたい、特に長期にわたる工事になれば、ことのほかこれが重要なこととなる。勢い経理が複雑かつ高度なものが要求されることになってくる。
3 単品産業である
 受注した工事は規模、形など同じものはないのが常態である。よって種類は多種多様となる。
 しかもその受注期間は長短まちまちである。一般に長期間かかるので完成工事高の計上基準も、引き渡しを基準とする工事完成基準のほかに、工期が1年以上にわたったときには、工事の進行に合わせて見積もり収益を計上する工事進行基準による方法も認められており、税務調査においても完成時期についてはトラブルの多いところとなっている。
4 場所移動産業である
 最近ではプレハブ住宅のように軀体を工場生産する方式も多くなったが、これにしても設置する場所は一つの土地の上に一体として建設される。中小企業では地域密着で遠距離は少ないが、大半は全国規模になり、国外にも多く進出するようになってきた。工事はその都度場所を転々として行われる。建築物は常に創造性が要求され次々と新しい場所で完成されていく。
 同一場所で大量生産が果せる製造業などと管理技術などに大きな差が生ずることとなる。
 このため、仮設資材、施工機械設備、仮設宿舎などの管理および会計処理は実態把握とともに経理部門を悩ませる事項の大きな部分となる。また天候に左右されることが多く、この点でも不確定要素をつくりだしている。
5 自社に施工能力がなくても業務ができる
 建設工事業は自社に人員、機械、材料がなくても、信用によって、すべて外注に頼っても受注ができる。機械化が進んで重機械の購入の必要があっても、昨今はリースで充分対応してくれる。よって注文者の資金をあてに自己の資産の裏付けが少なくとも、うまくいけば回転させることができる。
 建設業者の数が多過ぎるといわれたり濫立するのも、この容易さが原因となっている面がある。このへんに玉石混交で経営内容の悪い企業も多く、ちょっとしたトラブル、資金ショートで簡単に倒産するケースもまま見うけられる。融通手形など容易な資金操作、見せかけの信用創造行動などが頻繫に行われ、信用状態も把握しにくいので、この業界の信頼度把握には充分注意する必要がある。

建設工事業の税務調査の実態と事前調査対策

1 建設工事業の税務調査の実態

1 建設工事業の税務調査の推移
 国税庁の発表による法人実調率が10%前後であることからみると、単純計算上は10年に1度の調査実施率にしかならないことになる。納税者の側からみると、税務調査を受けることは、たとえ正しい申告がなされていても余分な神経をすり減らすことになるので、正直歓迎されないことではあるが、たまたまの調査のチャンスに正しい申告のお墨付きをもらうことにより、次の調査の機会が減ることにもなるので、それだけ将来の負担も少なくなる。この意味で税務調査の機会は慎重に対処しなければならない。
 建設工事業の税務調査の実態は、最近の業界の低迷を反映してか、法人・個人ともワースト業種の上位集団には入っていない。ただ法人税の昭和60年度(60年2月~61年1月の事業年度)の課税事績の中で、不正申告の割合の高い10業種の10位に土木工事業(不正申告件数割合 35.6%)、それから前年まで職種別土木建設工事業(鉄筋・鉄骨工事・塗装工事業 34.6%)10位が入っているところをみれば、建設業全体として問題のあるところである。
 建設工事業の税務調査の推移の中で見逃せないのが粉飾の問題である。官公庁工事を受注するため、実際は赤字決算となっているにもかかわらず、利益が存在したかのごとく申告する事例が、特に企業規模が小さい法人とか個人事業者にかなり多くみられる現象である。これは公共事業においては、原則として、競争入札の方式がとられており、あらかじめ入札に参加しようとする建設業者の資格審査が事前に必要になる。しかし建設能力を適正な審査基準にもとづいて評価し、適切な業者選定を行うことは、入札制度の公正の確保のみならず、建設業界の秩序ある発展を図るうえにおいてもきわめて重要なことである。このために建設業の経営事項審査における審査基準の採点の中で、総資本対純利益率が4%以上あれば最高のA区分が得られるが、もし赤字企業である0%未満であると、最低のE区分となり、赤字決算では公共事業の受注が非常に至難なことになる。その他にも欠損の額が資本金の額の20%をこえると一部の許可が得られないことになるとか、欠損法人に対しては非常に不利な状態になる。このため、建設業では赤字決算をすることは形式的に非常に忌避され納税証明書が取れない企業は官庁工事の入札に参加し得ない現状にある。
 全国の法人企業全体を見ても、50数%の赤字法人があり、大きな税制上の問題点となっている昨今、この建設業における粉飾の問題は大いに注目すべきことである。
 粉飾決算における架空利益については、申告調整によりこれを減産して法人税の申告書を提出する方法も考えられるが、建設工事業においては、納税額証明の必要から減算をせずに粉飾決算のままの申告書の提出が行われる。これが申告調整できるものの範囲内においての調整であるならば、税務上の立場からは特に問題を生じないことになる。しかし、粉飾決算による架空利益をそのままにして法人税の申告および納付が行われた場合に、後日それが粉飾であったことを理由に法人税の還付を求めることが可能かどうかについては、法人税法第134条の2第1項を新設して、その粉飾における過大申告分はそのままにし、その後の確定した決算において、更正をしたときは、粉飾に相当する欠損が生じたものとして処理するとして一応の決着が図られている。
 税法上の取り扱いはかかることとしても、現実にこのようなケースが多いことは経営の基盤を危うくすることでもあり、また、経営者が安易な粉飾にはしることが、ひいては、将来の経営に大きな禍根となることも考えられるので注意を要する点である。
 さらに建設工事業の税務調査で、常に問題になるものに交際費課税がある。
 国税庁発表の「昭和60年度分法人企業の実態調べ」における調査結果によれば、昭和60年事務年度(昭和60年7月1日から昭和61年6月30日までの期間)のわが国の法人企業の支出交際費は3兆8,504億円で、前年より6.4%の増加となっている。この中で、建設業合計では、1,000円当たり8.61円と最も高い率を示している。
 その内容をみてみると、小規模法人ほど支出が大きく、出血化する受注競争に打ち勝つための交際費支出が、やむを得ないものであることも理解はできる。
 しかしながら、一歩進めて使途不明金に及ぶと、不透明な問題も多く投げかけられている。
 公共投資関連が事業収入に占める割合の多い業界であり、好むと好まざるとにかかわらず、常に、政治との関わり合いを避けられないものとなっている。
 これらが、一部には一層の問題の底を深くしているものといえる。
 使途不明金については、国税局は、その解明に力を注いでおり、場合によっては代表者等への賞与として、事実上の二重課税になるおそれもあるのである。
 国税庁では、近年安易な使途不明金の申告書における加算処理で課税関係を終了させるという風潮に対して警告を発している。
 不公平税制是正の一環として、公私混同のえりを正すことに力を注いでいる点からも、最近の解明への積極態度は当然と受け取れる。
2 建設工事業の税務調査の動向
 建設工事業に対する今後の税務調査は、どのような方向をたどっていくのであろうか。
 いずれにしても、法人の質的管理体制を基本とする現在の方式をより充実し、質的区分の精度の向上を図るため、社会経済情勢の変化を踏まえた資料情報活動の拡充により、効果的な施策が打ち出されていくものとみられる。
 国税当局では、人的規模の拡大が望めないのを、事務の効率化、コンピュータ化により内部事務を極力圧縮し、その部分を調査日数の増加に振り分けており、不正経理が常態とされる法人には、より厳しい体制で臨むものと予想される。
 このような現状の中で、公共投資の伸び悩み、民間企業の投資意欲の減退、建設業者の一向に減少しない数の多さからくる過当競争、さらに安全公害対策の負担の増加、技術革新による開発新規投資費用の負担の悪条件を乗り越えて、企業はそれぞれの受注工作と利益維持に懸命の努力を図っているのであるが、その中での問題点を列挙してみる。
 ① 建設工事業は一般に元請より下請、さらに孫請等と工事規模が大きくなればなるほど、裾野の広がりが
  多岐にわたることになる。
   その中で不正経理が行われるとすれば、その系列の先の先までを絡ませた行為が想定される。豊富に収   
  集された資料にもとづいた系列調査、反面調査が今後最も活発化するであろうし、情報収集に欠かせない
  コンピュータの具体的な活用が大きな武器になるであろう。
 ② 建設工事につきものの使途不明金、ならびに交際費についての使途の追及は、特に同族法人、さらに交
  際費の枠の上限の無い個人事業者に対してより厳しくなることは、最近の国税当局のいわゆる「つけ回し
  」への対応からみても、充分考えられることになる。
   安易な加算だけの処理では容認されないケースが多く出てくることも考えられる。
 ③ 大手ゼネコンから中小建設業者まで、建設工事のJV(ジョイント・ベンチャー)は、一つの流行
  といっていいほど、よく行われてきている。
   資金力、技術力、さらに労働力などを複数の企業で分担し合い、総合力をもって工期の短縮を目指すと
  ともに地元企業の育成の意味を兼ねて、最近のように技術の高度化、建設重機の大型化、高額化の時代に
  は、それぞれの利点を助長し合っていければ、経営の方策としては、今後ますます取り入れられるであろ
  う。
   JV工事の場合、当事者同士がそれぞれ人・物・金を充分に出し合い、それに応えた経理を行うのであれ
  ば、問題はないが、JVという形をとっていても、一方は形式的な窓口になるだけで、実質はどちらかが施
 工して配分だけは相当額を還元し、極端になれば、談合金の分け前にあずかるのと同じような実態もある
  。
   もし、そうであるならば、実行施工者から利益配分相当額を贈与されたものとして、実行施工者に対し
  、交際費課税が行われるおそれが出てくる。
   形式だけ整えても、実体のない法人組織への課税に対する国税当局の強硬な姿勢からみてこのあたりの
  対応に今後よく留意する必要がある。
 ④ 現金取引の多い業種に対しては、最近事前の通知を行わずに調査に臨む、いわゆる抜打調査がよく行わ
  れるが、帳簿組織の不充分な中小企業には、今後もかかる飛び込み方式による調査が多くなるのではな
  かろうか。
   過去に不正計算があり、税歴の悪い法人や不正計算を想定される資料が存在する法人などは、その確率
  が高いものとみられる。
 ⑤ 法人税の調査にしても、実地調査率が10%前後より確保できない現状では、調査する側からすれば、効
  率的な選定が重要な鍵となる。
   先に述べた質的区分による振り分けも必要ながら、さらに、綿密な準備調査を通じて不正の想定される
  法人などの対象選定に今後は、コンピュータによる分析がどしどし取り入れられることになり、より科学
  的な角度により重点かつ綿密な調査が実施されることになるであろう。
 ⑥ このほか、建設業特有の完成工事の繰延べ、または施主の都合による繰り上げ、自社の固定資産の分割
  経理による損金処理、リベート雑収入の除外などについての重点的調査がより、綿密に行われることにな
  るであろう。

2 建設工事業の事前調査対策

1 証憑書類の整理・保存
 証憑は、企業の行う外部取引、内部取引に関して作成されるすべての書類である。証拠能力の点からいえば、外部作成のものの方が強力であるのは言をまたない。
 取引に関して相手から受領した外部証拠書類には工事受注契約書、物品伝票、請求書、領収書、各種計算書などがあり、取引に関係して自己の作成した内部証拠書類には、契約書控、見積書控、実行予算書、積算票、請求書控、領収書控、内部管理資料などがある。
 ことに建設工事業では現場関係の費用がえてして正確性を欠くことがある。現場での工事推進のための潤滑油的な支出などが必要になる場合に、領収書が容易に入手できないため、現場担当者の作成した簡単なメモ程度のもので処理されていることが多い。
 現場では作業者の一時手助けを受けたり、工事残材の処理依頼の支払いなどの現金払いの必要もあり、その都度正確に証憑書類を収受することができかねる場合もある。実際には工事の遂行上必要な事実はあるのだから、状況を具体的にできるだけ克明に記載した事故証明的な資料があれば、やむをえないものとして、税務調査官の心証が本当に支出しているものと認定させうることも可能である。
 もともと領収書などの証憑書類が取れないときには、支払証明書などの名称で自社での一定フォームでの伝票を作成し、支払月日、支払金額、支払先(相手方)、支払の具体的事由、支払者などを明記しておくようなものを証拠書類の代用として完備させることも必要である。
 また現場で一時雇用したような人を相手にした場合は、できるだけ本人自身の筆跡で記入させることの必要性を現場担当者に事前によく教育して周知しておくことも必要である。
 証憑書類の整理については、小規模企業で比較的証憑枚数の少ない場合は、スクラップ・ブックに順次整然と貼付して整理することも良い方法といえる。
 税務調査に臨んで証憑の整理保管が正しく行われていることは、その企業の経理能力のレベルが高いことについて好印象を与えることになるので、環境整備の第一歩として経営者も充分な気配りをする必要がある。

2 工事台帳の備付・整理
 建設工事業において個別原価管理の必要から、工事台帳は特に重要な帳簿となる。工事台帳は工事の原価および明細を管理する台帳であり工事見積金額、契約高、工事予算、工事実行予算、工事原価実績などが記入されるものである。
 各種のひな型があるが、その企業の規模、実態に応じて使いやすい形を選ぶべきである。
 一般には、工事は、個別工事ごとにそれぞれ1件ずつの口座を開設し、材料費、労務費、外注費、経費に大別され、原価発生順に記入される。さらに共通原価は一定の配布基準により、未完成工事と完成工事に分けられる。
 工事によっては完成までの期間が長くなり、完成の有無は重大なポイントになる。
 決算期末において工事が完成か未完成かはよく税務調査で問題になるところであり、その工事ごとにできるだけ完成(引渡し)の事実が明瞭になるように、工事台帳面での工夫が望まれるところである。
 さらに、工事ごとについての損益での差の大きいもの、例えば、巨額な赤字、または高率な利益の生じた理由については、事前に現場担当者、もしくは工事責任者から事情をよく聴取しておく必要がある。
 また、中小企業の経理ではこの個別の工事原価管理が充分なされていないことも多く、この場合は個別収支を計算されて、不合理性が追及されることにもなるので、工事台帳が完備されていなくても、主要な工事については事前に工事収支の検討をしておくことが望まれる。基本的には建設工事業で工事台帳が整備されていないこと自体が問題であり、業務改善の第一歩としては当然、取り組むべきことであろう。
 工事台帳は、一般にカード式で管理するほうが改廃が自由で便利であるが、反面、管理が不充分であると散逸したりすおそれもあるので、完成工事分については、絞り込むなどの配慮が必要となる。

3 現金管理の事前調査対策
 建設工事業の特質として受注個所で作業するため、いきおい現場事務所が散在し、必要現金の支出も現場ごとになる。このため、きめの細かい管理がなかなかできにくいことになる。
 管理面からは、本社集中管理の方がよくても、現実にはこれができにくい。このための現場での金銭の取引きについては、小口現金出納方式とか、一定の基準を設けたうえでのマニュアルを整備したりして、事前に対応する必要がある。
 しかし、税務調査の対応の面からいえば、基本的原則として現場主義、現物主義を徹底していくことである。すなわち、証拠書類としては、外部作成のものがベターであることの重要さをよく理解させ、できるだけ相手自身の発行したもの、または書いたものを添付させて支出の証憑とさせることである。

4 完成工事原価の事前調査対策
(1)外注費
 完成工事原価では、外注費が中心となる。建設工事業は自社に施工能力がなくても外注に依頼すれば、事業規模に関係なく大きな工事が受注できる。原価の大部分が外注費ということすらあり得る。もし不正計算が行われるとすれば、金銭の流れの面からみても、一般には収入の面からでは行いがたいので、よくこの外注費が起用される。
 企業自体が脱税目的で行うこと以外にも、外注費については施工または発注担当者による不正購買も往々に見受けられる例である。これは下請への工事発注決定に際して予算額を事前に知らせ、それに上乗せをした形で見積り書を提出させ、あとでリベートとして要求し、個人利得を図るものである。頼む方もさることながら、頼まれた方も痛しかゆしの状態となる。場合によっては、だんだん先送りの形で処理がなされる。
 国税当局もこれを充分熟知して、反面調査などを徹底し、その事実を捕捉される例があとを絶たないのは問題である。
 事前の対策としては、出面のチェック、他社とのコスト比較、工事の外注の必要性など充分検討しておく必要がある。特に常時取引していない相手先、または数回の取引で停止した仕入先などについては十分発注責任者に事前によく確認して、不審な目で見られることのないようにすべきである。
 また、決算期末近くの計上については、仕掛り完成の関連を工事台帳と突合して原価が先行計上になっていないかを確かめる必要がある。特に工事台帳の完備していない場合には、原価だけが完成工事に入り、対応する完成工事高が計上されていないものについては、未成工事支出金が結果としてもれる例が多いので注意を要する。
(2)労務費
 外注費と並んで、工事原価の中で自社雇用の労務費についても、その実在の有無については常に税務調査上問題になる。よって、日雇いなどの一時雇用者についても、できるだけ本人の確認のできる条件づくりをしておくことが望ましい。
 ある税務署で雇用者の住民票登録と突合したら、かなりの不突合者がでた。これは結果として架空ではなしに、事実上多くの未登録者がいたものであるが、一時は架空計上かと疑われることになった。このようなケースから、一時雇用についてもできるだけ本人の実在をいろいろな形で確認できる努力をすべきである。
(3)材料費
 材料費については、固定資産となるものが材料費に混入してしまうケースの有無を、固定資産の実在の管理と合せて検討する必要がある。棚卸について、材料の棚卸は、比較的、正確に行われるが、什器備品等の棚卸については、充分でないこともあるので、期末には、すべての資産について、正確な棚卸をするような習慣にすべきである。
 ただ大手企業では、資材センターを設けて、材料、機械の払出し、受入について精度の高い管理を行っているところが多いが、中小企業では、この面でのルーズな点が多いので、管理コストはかかるものの、紛失や無駄な購入の防止といった比較計算において、目に見えない損失を事前に防ぐ意味から、管理コストが見合うならば、もっと管理を充実すべきではないかと思われる。
 この業界では、時には現場先行型の企業が多く、経理部門のコミュニケーションが欠如して、経理が知らないのに、現場で税務上問題となる事項が平然と行われやすいことも多いので、管理部門と現場サイドの意思の疎通を欠かさないよう、充分な連絡、打合せ等もできるような企業体制が必要となる。
(4)経費
 経費については、
 ① 工事原価に配分すべきものを販売費および一般管理費に配賦し、結果として未完成工事原価もれとなる
  場合
 ② 交際費とすべき支出が、ほかの経費科目に入っていて交際費課税もれとなる場合
 ③ 別途経費捻出のための経費の架空計上をするため、水増しをする場合
などが想定されるが、いずれも支出時の事前稟議の状態、金の流れなどから、正当性を事前にチェックしておく必要がある。
 特に、現場雑費などで比較的金額が小さいものであっても、支出の実態をよく調べてみると、工事進行を円滑にするために相手方への酒代等に支出するなど、交際費として認定されるケースがままある。むしろ、相手方との打合せ
等に伴っての支出であれば、交際費通達による「会議費」に該当することとなり、2人だけの場合の打合せ・商談でも交際費から除外できるので、会議費となる場合の条件を事前に現場担当者に説明し、もし会議として認められるようなものは、始めから正しく会議費として処理させるような方向づけが望ましい。
(5)工事原価の付替
 現場担当者の責任が厳しく行われている個所では、工事利益の平準化などのために工事原価を他工事に付替えて操作する場合もある。
 社内の成績評価などの問題はあるが、税務上では利益のある完成工事高が未完成工事の原価の付替え等で圧縮されたりすると、単なる繰延べにとどまらず、不正計算とみられることになるので、よく注意をすべきであり、本来このような形は望ましいものではないので、社内的に充分規制をしておく必要がある。

5 JVの事前調査対策
 一口にJVといっても、看板どおりの共同企業体として、そのとおりのJVで行われる場合には問題ないが、看板は共同企業体と書いてなくても、実際はJVとなっているケースもある。しかし、この場合も、実質的な計算がJVで行われ、そのスタートからこのような形で適正に処理されておれば、税務的にも、JVとしての計算に問題はないであろう。
 問題なのは、表向きJVとしてあっても、実際、片方はペーパーJVになっているときである。建設工事の受注にはいろいろな人脈、政治がらみの介入から、それらの一つの解決策としてJV方式が近時よく行われるのであるが、技術も労務も設備も資金も何もしないで分け前だけを享受するものがある。
 税務上の立場からみれば、享受する方は何の形にせよ正常に計上すればそれで良いということもいえるかも知れないが、完全ペーパー・ジョイントであれば、完成工事補償引当金の繰入れができないことになるであろうし、出す方からいえば、交際費と認定されれば、税負担を考えてメリットが大幅に減少してしまうし、おまけにたとえペーパー・ジョイントであっても、かし責任はやはり施主に負うことになる。
 いずれにしても、ペーパー・ジョイントの形を行うことはいろいろ弊害が多い。よって、税務対策上だけにとどまらず、やはり、配分率はともかくとして、少なくともその実態を明らかにしておく必要があるのではなかろうか。