マル経融資って?
マル経融資ってなに?
マル経融資とは、小規模事業者経営改善資金の略称になります。小規模事業者の経営者にとっての資金繰りをサポートしてくれる融資制度となります。商工会議所を通じて、日本政策金融公庫が融資をしてくれる制度となっており、無担保・無保証で最大2000万円までの融資をうけることが可能です。
マル経融資の利用条件は?
マル経融資を受けるための条件は下記になります。
①従業員が20人以下の法人もしくは個人事業
※商業またはサービス業(宿泊業や娯楽業を除く)の場合は5人以下
②直近1年以上、商工会議所地区内で事業を行っていること
③商工会議所もしくは商工会の経営・金融に関する指導を原則6ヶ月以上受けており、事業改善に取り組んでいること
④税金(所得税・法人税・事業税・都道府県民税など)を完納していること
⑤日本政策金融公庫の非対象業種等に属していないこと
※非対象業種とは、金融業・保険業のうち、銀行業、貸金業、クレジットカード業などや競輪、競馬、パチンコなどの娯楽業、生命保険・損害保険などになります。
マル経融資の内容は?
マル経融資の内容は下記になります。
・融資限度額は2000万円
・返済期間は、運転資金は7年以内(据え置き期間1年以内)、設備資金は10年以内(据え置き期間2年以内)
・金利は、令和2年8月3日現在では1.21%でかなりの低金利となっています。
・無担保かつ無保証
マル経融資の必要書類
マル経融資で用意する書類は下記になります。
法人が必要とする書類
・前期と前々期の決算書および確定申告書の全部
・決算後6ヶ月以上経過している場合は直近の残高試算表
・法人税、事業税、法人住民税の納税証明書または領収書
・会社の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
・設備資金を申し込む場合は見積書、カタログ等
個人事業主が必要とする書類
・前期と前々期の決算書および確定申告書の全部
・法人税、事業税、法人住民税の納税証明書または領収書
・設備資金を申し込む場合は見積書、カタログ等
マル経融資の申し込みの流れとは?
マル経融資を申し込む場合の流れ
- 商工会議所に相談・申し込み
- 商工会議所で審査のうえ、日本政策金融公庫への推薦
- 日本政策金融公庫で審査
- 申込者に結果通知
- 融資決定ならば、日本政策金融公庫と融資契約
- 融資の実行
マル経融資の申込窓口は商工会議所の相談員となります。そして、他の融資制度と大きく違うところは、商工会議所から推薦状をもらう必要があることになります。この推薦状は、商工会議所の経営指導員からの経営指導を原則6ヶ月以上受けた場合に推薦が得られます。
経営指導員からの経営指導とは、1~2ヶ月に1度程度会社を訪問されて、経営指導員と会社の経営状況などについて話し合う、というものです。したがって、すぐにでもキャッシュが必要だという場合には、このマル経融資は利用することはできませんのでそこだけ注意が必要です。すぐに必要ではないけど、資金繰りに手段のひとつとして考える場合には、無担保・無保証でもありますし、低金利でもありますので最大限利用することをお勧めいたします。
いかがでしたでしょうか。今回は、マル経融資とは?と題してマル経融資についてご説明させていただきました。商工会議所を通じて日本政策金融公庫が融資をしてくれる制度であり、無担保・無保証で受けられ、事業者にとってはメリットの多い融資制度となります。
昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。