売上目標を立てる前に、3年後の組織図を描いていますか?

建設会社の経営計画というと、
「来年は売上を10%伸ばそう。」
「年商5億円を目指そう。」
そんな目標から考え始める会社が少なくありません。
しかし、私はその順番ではないと考えています。
まず考えるべきなのは、
3年後、あなたはどんな会社をつくりたいのですか。
ということです。
売上は目的ではなく、結果です
例えば、
3年後には、
・現場監督を2名増やしたい。
・経理担当者を1名採用したい。
・若手社員の給与を今より引き上げたい。
・週休二日制を無理なく定着させたい。
このような会社を目指したいと考えたとします。
これこそが、経営者の描く未来です。
ところが、多くの会社では、この未来を描く前に売上目標だけを決めてしまいます。
私は、この順番が逆ではないかと思うのです。
未来の組織図が、人件費を決めます
建設業は、人がすべてと言っても過言ではありません。
そして、働き方改革や人材不足の影響により、人件費は今後も上昇していくでしょう。
3年後に必要な人材を採用し、定着してもらうためには、当然それに見合う給与水準も必要になります。
つまり、
3年後の組織図を描けば、将来必要となる人件費がおおよそ見えてきます。
ここが、経営計画の出発点です。
人件費が決まれば、必要な利益も決まります
人件費だけではありません。
設備投資。
事務所経費。
借入返済。
そして、会社に残しておきたい現預金。
これらを考えると、
会社として最低限必要な利益が見えてきます。
さらに、
その利益を生み出すためには、
会社全体でいくらの粗利益を確保しなければならないのか。
ここまで逆算することができます。
粗利益が決まれば、工事管理は変わります
必要な粗利益が決まれば、
次は、
工事一件ごとに、
最低何%の粗利益率が必要なのか。
年間何件受注しなければならないのか。
利益率の低い工事を受注してもよいのか。
こうした判断が、初めて数字に基づいてできるようになります。
つまり、
工事管理そのものが変わるのです。
私が目指している経営管理
私は、この考え方を
「Gリバース経営」
と呼んでいます。
売上目標から未来を考えるのではありません。
まず、
引き寄せたい未来を描く。
そこから逆算して、
必要な人件費を考える。
必要な利益を考える。
必要な粗利益を考える。
そして、一件一件の工事利益へと落とし込んでいく。
私は、この逆算の発想こそが、建設会社の経営を大きく変えると考えています。
おわりに
経営計画とは、
単に売上目標を並べることではありません。
3年後、どんな会社にしたいのか。
社員は何人いて、どんな働き方をし、どれだけの給与を支払い、どれだけの利益を残したいのか。
その未来を描き、
そこから今日やるべきことを逆算する。
私は、この考え方が、これからの建設業経営には必要だと考えています。
次回予告
3年後の未来が描けたら、次に必要なのは、
「では、そのために会社全体で、いくらの粗利益を確保しなければならないのか。」
という具体的な数字です。
次回は、Gリバース経営の中核となる**「必要粗利益」の考え方**について、建設業の実例を交えながらお話ししたいと思います。

昭和63年、中央大学商学部卒。
その後、大手ゼネコン勤務等を経て、平成7年、石田雄二税理士事務所開業。
「会計事務所は最も身近な経営スクール」をモットーとし、マネジメントゲームを用いた経営指導は県外にまで及ぶ。
広島県創業サポーター。広島県事業引継ぎ支援センター登録専門家。