Excelで売上目標を立てるだけでは、会社は強くならない

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前回の記事では、

「会社として年間いくらの粗利を確保しなければならないのか」

という『必要粗利額』についてお話ししました。

会社には、

人件費

家賃

借入金の返済

将来への投資

など、必ず支払わなければならない固定費があります。

そのため、「今年はいくら売るか」ではなく、

「会社を維持し、成長するためには、年間いくらの粗利が必要なのか」

という視点で経営を考える必要があります。

しかし、ここで新たな問題が生まれます。

必要粗利額が分かっただけでは経営は変わらない

例えば、

「年間5,000万円の粗利が必要です。」

そう分かったとしても、それだけでは経営は変わりません。

なぜなら、建設業の利益は会社全体で突然生まれるものではないからです。

利益は、一件一件の工事から積み上がっていきます。

つまり、

会社全体の目標を、

工事ごとの目標へ落とし込まなければならないのです。

「何となく」の利益率では会社は守れない

多くの建設会社では、

「今回は利益率15%くらいで受注しよう。」

「この工事なら何とか利益が残るだろう。」

そんな経験や勘をもとに判断している場面を見かけます。

もちろん、経営者の経験はとても重要です。

しかし、その経験だけでは限界があります。

例えば、

現場人件費はいくら必要なのか。

その人件費に対して、請負金額はいくら必要なのか。

会社全体の粗利目標を達成するためには、この工事で最低何%の粗利率を確保しなければならないのか。

こうした数字は、感覚ではなく、一定のロジックで導き出すことができます。

私は、建設業経営は「科学」できる部分があると考えています。

損益と資金繰りは同じではない

さらに建設業では、もう一つ難しい問題があります。

利益が出ていることと、お金が残ることは同じではありません。

売上が計上されても、まだ入金されていない。

材料代や外注費だけが先に支払われる。

完成工事未収入金や未成工事支出金など、建設業特有の会計処理もあります。

その結果、

「利益は出ているのに資金繰りが苦しい。」

という状況が生まれます。

これは決して珍しいことではありません。

だからこそ、

損益計算と資金繰りを分けて考え、

さらに金融機関へ説明できる数字に整理する必要があります。

「数字を知る」ことと、「数字を経営に使う」ことは違う

私は税理士として30年以上、多くの建設会社を見てきました。

経営者の皆さんは決して数字が嫌いなわけではありません。

Excelで売上目標を作り、

利益率を考え、

資金繰りも気にされています。

しかし、

それらがバラバラに存在しているため、

会社全体の未来につながっていないケースが少なくありません。

本当に必要なのは、

売上目標ではなく、

会社全体の未来から逆算した経営管理です。

「3時間で手にする、あなたの経営未来図」

私は現在、

「3時間で手にする、あなたの経営未来図」

という新しいサービスを準備しています。

経営計画書を作ることが目的ではありません。

会社が本当に目指すべき数字は何か。

その数字を達成するためには、工事ごとにどのような利益を確保すべきか。

その結果、半年後、一年後の資金繰りはどうなるのか。

そして、その数字を金融機関へどう説明するのか。

こうした「経営の未来図」を、経営者の皆様と一緒に整理する時間にしたいと考えています。

次回予告

工事ごとの利益を管理できるようになっても、それだけでは十分ではありません。

建設業では、利益予測がそのまま資金繰り予測につながるわけではないからです。

次回は、

「利益は出ているのに、お金が足りない。その理由とは?」

建設業特有の資金繰りについて、お話ししたいと思います。