なぜ売上目標を達成してもお金が残らないのか?

投稿日時

建設業の経営者の方から、私はこれまで何度も同じ相談を受けてきました。

「先生、今年は売上目標を達成したのに、お金が残っていないんです。」

受注は順調。

現場も忙しい。

社員も増えた。

ところが決算になると、思ったほど利益が出ていない。

利益が出たと思ったら納税資金で資金繰りが苦しくなる。

そして再び銀行へ相談に行くことになる。

建設業では決して珍しい話ではありません。

売上管理だけでは経営は良くならない

多くの会社では、自社なりの管理表を作っています。

Excelで売上計画を立て、

年間目標を決め、

受注予定を管理しています。

しかし、その多くは「売上管理」で止まっています。

売上は経営にとって重要です。

しかし、売上だけを見ていても会社のお金は残りません。

なぜなら、

売上が増えても、

粗利が不足していれば利益は残らないからです。

そして利益が出ても、

資金繰りが伴わなければ会社のお金は増えません。

私がMGで学んだこと

私は税理士として30年以上、多くの中小企業経営に携わってきました。

また、マネジメントゲーム(MG)インストラクターとして、全国の経営者や幹部社員向け研修にも参加してきました。

その中で強く感じたことがあります。

それは、

「売上を追う経営」と

「粗利を管理する経営」

はまったく違うということです。

売上は結果です。

経営者が本当に管理しなければならないのは、

粗利であり、

固定費であり、

利益であり、

資金の流れです。

建設業ではさらに工事別管理が重要になる

建設業には他業種にはない特徴があります。

それは、

工事ごとに利益率が違うことです。

売上だけを見ていると、

忙しいのに利益が出ない。

利益が出ていると思ったら資金が足りない。

という状況が起こります。

そのため、

工事別原価管理

工事別粗利管理

利益予測

が非常に重要になります。

私がこれから発信したいこと

私はこれから、

建設業の粗利経営

工事原価管理

資金繰り管理

資金調達力強化

をテーマに発信していきます。

もちろん、融資を保証するものではありません。

しかし、

経営数字を理解し、

将来を予測し、

金融機関と対話できる会社になることは可能です。

私は税理士として見てきた現場経験と、

MGで学んだ経営管理の考え方を融合しながら、

建設業経営の数字の見方についてお伝えしていきたいと思います。

最後に

本シリーズでは建設業を主な題材としてお話しします。

しかし、

「売上ばかりを追い、粗利と資金の流れを十分に管理できていない」

という課題は、業種を問わず多くの中小企業に共通しています。

ここで取り上げる考え方の多くは、

製造業

卸売業

サービス業

などにも応用可能な経営管理の原則です。

建設業の経営者の方はもちろん、

資金繰りや利益管理に悩む中小企業経営者の皆様にも、何か一つでも参考になるヒントをお届けできれば幸いです。

次回は、

「建設業の社長が最初に管理すべき数字は売上ではない」

というテーマでお話しします。